Windows 10/11でPCの内部音声を録音する方法
WindowsはPCが再生している音を録音できますが、サウンド レコーダーはそのためのツールではありません。それを録る無料の方法、録音が無音になる理由、会議向けの選択肢を紹介します。
この記事の内容
Windows 10/11で内部音声を録音するには、出力デバイスのループバックを録音します。AudacityでホストをWindows WASAPIにし、「(loopback)」と付いたスピーカーかヘッドセットを選びます。ドライバーにあればステレオ ミックスも使え、Game Barなら動画として音ごと録れます。会議なら、Relineがマイクと一緒に録音し、ライブで文字起こしします。
録音するもの:出力のループバック
Microsoftはこれをループバックと呼びます。出力デバイスが再生しているストリーム、つまりすべてのアプリの音を混ぜたものを録音ツールが取り込む仕組みです。ループバックを録音すると、通話相手の声を含むシステム音声は入りますが、別の入力であるあなたのマイクは入りません。マイクを録音すると、入るのは自分の声だけです。両方を1つのファイルにするには、OBS StudioやRelineのように2つのソースを同時に録音できるツールが必要です。
Windowsのループバックには2つの形があります。どのPCにもあるのがソフトウェアのWASAPIループバックで、Microsoftによれば、サウンドハードウェアにループバック デバイスがあるかどうかに関係なく使えます。サウンドカードによっては、ステレオ ミックスのようなハードウェアの入力も追加されています。AudacityのWindows WASAPIホストは前者を使うので、PCの再生音を録るのにステレオ ミックスは必要ありません。
方法の一覧
| 方法 | PCの音 | マイク | 手に入るもの |
|---|---|---|---|
| サウンド レコーダー(Windows 11) | MicrosoftのFAQに記載なし | 入る | 自分の声の録音 |
| AudacityのWindows WASAPIループバック(無料) | 入る(選んだ出力から) | その録音には入らない | 編集できる音声ファイル |
| ステレオ ミックス(サウンドドライバーにある場合のみ) | 入る(そのサウンドカードの音のみ) | その録音には入らない | どの録音ツールでも使える入力 |
| Xbox Game Bar(Windows 10/11) | 入る(PCのすべての音に設定) | 任意(Windowsキー + Alt + M) | 1つのアプリのMP4動画 |
| Snipping Tool(Windows 11) | PCの音声を任意で追加(2023年にInsider向けに発表) | 任意 | 選んだ範囲の動画 |
| OBS Studio(無料) | 入る(初期設定でデスクトップ音声) | 入る(初期設定) | 録画ファイル、文字起こしなし |
| Relineデスクトップアプリ(Windows 10/11) | 入る(既定の出力全体) | 入る | ライブ文字起こし、AI要約、音声。動画はなし |
サウンド レコーダーが内部音声の録音に向かない理由
サウンド レコーダーはWindows 11に標準で入っているので、多くの人が最初に試します。MicrosoftのFAQに書かれているのは、マイクへのアクセス、1ファイルあたり最大3時間、録音はアプリ内に保存され、アンインストールすると削除されることです。PCが再生する音の録音には触れていません。音声メモ用と考え、内部音声には下の方法を使ってください。
方法1:AudacityのWindows WASAPIループバック(無料、音声のみ)
Audacityは無料の音声編集ソフトで、そのWindows WASAPIホストはPCの音を音声ファイルにするいちばん直接的な方法です。Audacityのマニュアルによれば、ループバック入力は、サウンドデバイスにステレオ ミックスなどの入力がなくてもPCの再生音を録音できます。
- Audacityをインストールして開きます。
- オーディオ設定を開き、ホストをWindows WASAPIにします。
- 録音デバイスとして、ヘッドセットやスピーカーなど、聞いている出力を選びます。名前の後ろに「(loopback)」と付いています。
- 先に音を再生します。マニュアルによれば、WASAPIは信号があるときだけループバックを録音し、無音の間は録音が一時停止し、音が戻ると再開します。
- 録音を開始し、終わったら停止します。
- 入力の音を聞こえるようにするモニタリングはオフのままにします(トランスポートのオプション)。オンだと、マニュアルによればエコーやひずんだ音を聞き、録音してしまいます。
- 録音に入るのはPCが再生する音で、マイクの声は入りません。
- その出力で鳴る音はすべて、通知音も含めて録音されるので、先に通知をオフにしてください。
方法2:ステレオ ミックス(サウンドドライバーにある場合)
ステレオ ミックス(Stereo Mix)は、一部のサウンドカードメーカーが追加しているハードウェアのループバック入力です。Microsoftのドキュメントによれば、すべてのオーディオ アダプターにあるわけではなく、名前はメーカーによって異なり(例として、ステレオ ミックス、ウェーブアウト ミックス、混合出力、聞こえる内容)、アプリが録音に使う前に見つけて有効にする必要があります。
- 従来のサウンド画面を開きます。Windows 11では[設定]→[システム]→[サウンド]→[その他のサウンド設定]です。Windows 10でも、どのバージョンでも、コマンド プロンプトでcontrol mmsys.cplを実行して開けます。
- [録音]タブを選びます。
- 一覧の空いているところを右クリックし、無効なデバイスを表示するようにします。Audacityのマニュアルは、切断されているデバイスも表示するよう勧めています。
- ステレオ ミックス(または似た名前)が出てきたら、右クリックして有効にします。
- 録音に使うアプリで、録音デバイスとして選びます。Microsoftの手順では既定のデバイスにすることもできますが、その場合は後でマイクを既定に戻してください。
- 一覧にまったく出てこない場合、ドライバーが対応していません。Audacityのマニュアルは、お使いのWindowsのバージョンに合った最新の正しいオーディオ ドライバーを勧めています。それでもなければ、ステレオ ミックスが不要なWASAPIループバック(方法1)を使いましょう。
- 聞こえるのは自分のサウンドカードの音だけです。Audacityのマニュアルによれば、音はステレオ ミックス入力を持つ同じデバイスから再生する必要があり、HDMI、USBヘッドセット、ワイヤレスのヘッドホンに送った音は入りません。
- Microsoftによれば、信頼されたオーディオ ドライバーでは、ループバック デバイスが保護されたコンテンツ(DRM)を含むストリームをキャプチャできません。
方法3:Xbox Game Bar(音声付きの動画、Windows 10/11)
Game Barは前面のアプリをMP4動画として録画します。Microsoftのガイドは、PCのすべての音を含めるよう勧めており、この設定で内部音声が録画に入ります。
- Game Barが開かない場合は、[設定]でXboxを検索し、Xbox Game Barをオンにします。
- Windowsキー + GでGame Barを開き、設定のキャプチャ項目で、ゲームだけでなくPCのすべての音を録音するように音声を設定します。
- 音を録りたいアプリをクリックして、前面のアプリにします。
- Windowsキー + Alt + Rで録画を開始し、録画中はWindowsキー + Alt + Mでマイクのオン/オフを切り替えます。
- もう一度Windowsキー + Alt + Rを押して停止します。MP4ファイルはビデオフォルダー内の「キャプチャ」(Captures)フォルダーに保存されます。
手に入るのは音声ファイルではなく動画で、文字起こしはありません。
方法4:Snipping Tool(Windows 11)
Snipping Toolを開き、[録画]→[新規]を選び(またはWindowsキー + Shift + R)、録画する範囲を選んで[開始]、終わったら[停止]を選びます。MicrosoftのSnipping Toolのヘルプページには音を録音することの記載がありませんが、Windows Insider Blogの記事(2023年8月)は、Windows Insider向けのバージョン11.2307.44.0で、PCの音声とマイクを任意で録音する機能と、アプリの設定での既定の音声オプションを発表しました。Microsoft Storeでアプリを更新し、お使いのバージョンに音声オプションがあれば、開始前に確認してください。
Microsoftが動画の録画を説明しているのはWindows 11の手順だけです。音だけ残したい場合、MicrosoftのページはClipchampを使う方法を案内しています。録画をClipchampで開き、音声を別ファイルとしてダウンロードします。
方法5:OBS Studio(デスクトップ音声とマイク、または1つのアプリ)
OBS Studioのクイックスタートガイドによれば、初期設定でデスクトップ音声とマイクを取り込むので、通話の両方の声を1つのファイルにするいちばん簡単な方法です。
- OBS Studioをインストールして開きます。
- 音声ミキサーのメーターを確認します。動かないメーターがある、または違うデバイスを取り込んでいる場合は、OBSの音声設定でデバイスを自分で選びます。
- 出力設定を確認し、コントロールのパネルから録画を開始します。
1つのアプリの音だけ欲しい場合は、OBSのガイドにあるアプリケーション音声キャプチャ(ベータ)のソースを使います。OBS Studio 28以降、Windows 10(バージョン2004以降)とWindows 11で使えます。ソースに追加してアプリのウィンドウを選び、エコーを防ぐため、音声設定で全体のデスクトップ音声を無効にします。OBSは、アプリによっては音声がこのソースで取り込めない場合があると注意しています。
手に入るのは録画ファイルで、文字起こしはありません。
録音が無音になる、音が欠けるとき
- 開始時に何も再生していなかった。WASAPIループバックは音があるときだけ録音するので、先に音を再生してください。
- 違う出力を選んだ。ループバックが録るのは1つの出力デバイスだけです。ヘッドセットをつないでいるのにスピーカーを選ぶと、無音が録音されます。実際に音を聞いているデバイスを選んでください。
- ステレオ ミックスは内蔵のサウンドカードのものです。HDMI、USB、ワイヤレスのヘッドホンに送られた音は届かないので、WASAPIループバックを使いましょう。
- Game Barがゲームの音だけを録る設定だった。キャプチャ項目の音声を、PCのすべての音に設定してください。
- エコーが聞こえる。Audacityでは入力のモニタリングをオフにし、OBSでは同じアプリのアプリケーション音声キャプチャとデスクトップ音声を両方オンにしないでください。
- 保護されたコンテンツ。Microsoftによれば、信頼されたオーディオ ドライバーではループバック デバイスが保護されたコンテンツを取り込めません。Audacityも、著作権やウェブサイトの規約で録音できない場合があるとしています。
会議や通話を録る:両方の声とライブ文字起こしをRelineで
上の方法で手に入るのはファイルです。再生しているのが会議や通話なら、欲しいのはWAVではなく言葉でしょう。Relineは私たちが作っているツールなので、その点を踏まえて読んでください。Windows 10/11用のデスクトップアプリは、マイクと、既定の出力デバイスで再生されるすべての音を、Audacityと同じ種類のWASAPIループバックで録音し、話している最中にライブで文字起こしします。60以上の言語に対応しています。会議にボットは参加しません。
- Windows版のRelineアプリをダウンロードしてサインインします。Freeプランには10時間の文字起こしが含まれます。
- マイクを許可します。Windows 11では[設定]→[プライバシーとセキュリティ]→[マイク]を開き、デスクトップアプリがマイクにアクセスできるようにします。
- ヘッドセットをWindowsの既定の出力にし、会議アプリも同じデバイスのままにします(下の注意を参照)。
- メモのために録音することを全員に伝え、全員が同意した場合だけ録音します。
- Relineで録音を押します。話すそばから文字起こしが表示されます。
- 通話が終わったら停止します。文字起こし、その横のAI要約、保存した音声が手に入り、文字起こしの各行に再生ボタンが付きます。
頼る前に限界を知っておいてください。Relineは録音しながらライブで文字起こしします。Audacity、Game Bar、Snipping Tool、OBSで作ったファイルは文字起こしできず、ファイルのアップロード機能もありません。録るのは音声で、映像は録りません。あなたの声と通話は、音がどのストリームから届いたかで「自分」と「相手」に分けられます。ベータの「話者を分ける」は通話側の声に番号を振り、名前はあなたが付けます。録音はPC上で行いますが、文字起こし、AI要約、保存はクラウドで行われます。会社のPCに何もインストールできない場合は、RelineをChromeで使えます。ブラウザーのタブを音声付きで共有すると、相手側の音声も取り込めます。
録音することを伝える
PC上の録音ツールは通話に何も加えません。Audacity、ステレオ ミックス、Game Bar、Snipping Tool、OBS、Relineはアナウンスを流さず通知も出さないので、伝えるのはあなたの役目です。カリフォルニア州を含む米国のいくつかの州では、通話を録音する前に全員の同意が必要です。EUではGDPRに基づく法的根拠が必要で、録音の目的を伝えるべきです。ルールは国や州によって異なるため、参加者全員がいる場所のルールを確認してください。シンプルな習慣は、通話の最初にメモのために録音すると伝え、反対があればやめることです。音楽や動画については、Audacityのマニュアルが、著作権やウェブサイトの規約で録音や共有ができない場合があると付け加えています。
出典
- Microsoft Learn, "Loopback Recording" (Core Audio, WASAPI): learn.microsoft.com
- Microsoft Support, "Sound Recorder app for Windows: FAQ": support.microsoft.com
- Microsoft Support, "Use a screen reader to record your screen with Xbox Game Bar": support.microsoft.com
- Microsoft Support, "Use Snipping Tool to capture screenshots": support.microsoft.com
- Windows Insider Blog, "New Updates for Snipping Tool and Notepad for Windows Insiders" (31 August 2023): blogs.windows.com
- Microsoft Support, "Surface sound, volume, and audio accessories": support.microsoft.com
- Microsoft Support, "Turn on app permissions for your microphone in Windows": support.microsoft.com
- Audacity Support, "Recording desktop audio": support.audacityteam.org
- Audacity Manual, "Tutorial - Recording Computer Playback on Windows": manual.audacityteam.org
- OBS Studio, "Quick Start Guide" and "Application Audio Capture Guide": obsproject.com
よくあるご質問
- Windows 11で内部音声を録音するには?
- 出力デバイスのループバックを録音します。AudacityでホストをWindows WASAPIにし、「(loopback)」と付いたヘッドセットかスピーカーから録音します。ドライバーにあればステレオ ミックスも使えます。PCのすべての音に設定したGame Barは、音を動画ごと録画します。Microsoftが2023年にInsider向けに発表したPCの音声オプションがあるバージョンなら、Snipping Toolでも録れます。サウンド レコーダーは向いていません。MicrosoftのFAQにはマイクのことしか書かれていません。
- Windows 10でシステム音声を録音するには?
- Windows 10でも同じループバックの方法が使えます。AudacityのWindows WASAPI、ドライバーにあればステレオ ミックス、OBS Studio、PCのすべての音に設定したXbox Game Barです。Snipping Toolの画面録画は、MicrosoftのWindows 11の手順にしか載っていません。
- WindowsでAudacityを使ってPCの音を録音するには?
- オーディオ設定を開き、ホストをWindows WASAPIにし、聞いている出力(「(loopback)」付き)を録音デバイスに選びます。録音の前に音を再生し、入力のモニタリングはオフのままにします。ファイルに入るのはPCの再生音で、マイクの声は入りません。
- Windowsにステレオ ミックスがないのはなぜ?
- ステレオ ミックスは一部のサウンドカードメーカーが追加するループバック入力で、Microsoftはすべてのオーディオ アダプターにあるわけではないとしています。非表示になっていることもあるので、サウンド画面の[録音]タブで一覧を右クリックし、無効なデバイスを表示してみてください。それでもなければ、ステレオ ミックスが不要なAudacityのWindows WASAPIループバックを使いましょう。
- Windowsでシステム音声付きの画面録画をするには?
- Xbox Game Barは、キャプチャ項目の音声をPCのすべての音に設定すれば、前面のアプリをその音ごと録画します。Windowsキー + Alt + Rを押します。Windows 11では、Microsoftが2023年にInsider向けに発表したオプションがあるバージョンのSnipping Toolなら、PCの音声を加えられます。OBS Studioは初期設定でデスクトップ音声とマイクを録音します。
- Windowsで録音済みの音声をRelineで文字起こしできますか?
- できません。Relineは録音しながらライブで文字起こしし、ファイルのアップロード機能がないため、Audacity、Game Bar、Snipping Tool、OBSのファイルは文字起こしできません。次の会議や通話から、マイクとPCの音を一緒に録音して役立ちます。
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