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ノートテイクの合理的配慮:選択肢と申請のしかた

学生のノート、スライド、録音、ソフト。障害学生支援室が提供できるもの、誰が決めるのか、学期が始まる前の頼み方をまとめました。

Reline Team読了目安 15 分
この記事の内容
  1. よくあるノートテイクの配慮
  2. 誰が決めるのか:IEPや504プランか、大学の支援室か
  3. 大学でノートテイクの配慮を申請する手順
  4. 学生ノートテイカーの一般的な流れ
  5. 録音同意書:何に署名するのか
  6. ADHDとノートテイクの配慮
  7. IEPや504プランでのノートテイクの配慮
  8. 米国以外:イングランドのDisabled Students' Allowance
  9. 支援室の承認があれば:Relineの使いどころ
  10. 関連ガイド
  11. 出典

ノートテイクの合理的配慮は、障害のためにノートを取るのが難しい学生に、授業の内容を得る別の手段を用意するものです。学生ノートテイカー、教員のスライドやノート、録音の許可、支援ソフトなどがあります。米国の大学では障害学生支援室に申請し(Section 504とADA)、高校まではIEPや504プランに書き込まれます。

よくあるノートテイクの配慮

多くの支援室は、次の5つを組み合わせて提供しています。名前や細部は大学によって違うので、表は「何を尋ねればよいか」のリストとして使ってください。

配慮受けられるもの注意点
学生ノートテイカー同じ授業の学生が取ったノート。支援室か教員が手配しますあくまで補助です。出席は必要で、できる範囲で自分でもノートを取ることが求められます
教員のスライドやノートスライド、講義資料、教員のノート。授業前にもらえることもあります教員があなたのためにノートを作る義務はない、とする大学もあります。いつ、どの形で受け取るかを決めておきましょう
録音の許可自分の学習用の講義音声多くの場合、録音同意書への署名が必要です。個人的な話の間は止めます
支援ソフト承認されたノートアプリや文字起こしツール、または支援室が提供するもの承認済みのツールだけです。同意書は文字起こしにも及ぶことが多いです
授業中のノートPCやタブレットノートをタイピングする許可ノート取りと承認された用途だけです

米国教育省自身、大学が提供しうる調整の例としてノートテイカーと録音機器を挙げ、手話通訳、試験時間の延長、大学のPCへの支援ソフトの導入と並べています。見えにくい障害についての同省の冊子は典型例として、学習障害や視覚障害のためにノートを取りにくい学生には、ノートテイカーや録音機が必要な場合があると書いています。大学向けの同省の用語は「academic adjustments」です。

誰が決めるのか:IEPや504プランか、大学の支援室か

高校を出ると、ルールが変わります。

小中高(K-12):IEPまたは504プラン大学:障害学生支援室
誰が動き出すか学区は支援が必要な生徒を見つけ、評価しなければなりませんあなた自身です。大学にはあなたを特定したり、必要を評価したりする義務はありません
書面の計画会議で作るIEP、または504プラン支援室が出すレターや計画。各教員に渡します
証明書類学区が生徒を評価しますあなたが用意します。新しい評価の費用を高校も大学も負担する義務はありません
保護者評価に同意します原則として加わりません。あなた自身が話します
守られないとき教員は504プランを実施しなければならず、怠れば学区がSection 504に違反しうるすぐ支援室へ。次に504またはADAのコーディネーター、学内の苦情手続き、Office for Civil Rightsへの申し立て

IEPは大学に引き継がれません。米国教育省によると、IDEAとそのIEPの規定は大学には適用されず、IEPや504プランは効果のあった支援を示す助けにはなるものの、それだけでは通常、十分な証明になりません。それでも計画書とその裏付けの評価は保管しておきましょう。何がうまくいったかを支援室に示せます。

まだ高校生なら:IDEAでは、生徒が16歳になる時点で有効な最初のIEPまでに、移行支援(transition services)を盛り込むことが求められます。その話し合いで、大学でどんなノートテイク支援が必要か、大学がどんな書類を求めるかを確認しましょう。

大学でノートテイクの配慮を申請する手順

  1. 窓口を探す。名称はさまざまです(disability services、accessibility services、student access centerなど)。米国教育省によると、大学はたいてい手続きを案内冊子、学生便覧、ウェブサイトで公開しています。見つからなければ、入試担当者やカウンセラーに尋ねましょう。
  2. できるだけ早く、できれば学期が始まる前に申請する。いつでも申請できますが、準備に時間のかかる配慮もあり、Appalachian Stateは学生ノートの依頼を毎学期できるだけ早く出すよう求めています。
  3. 書類をそろえる。大学は、資格のある専門家による最新の診断、状態が主要な生活活動と学業にどう影響するかを求めることがあります。新しい評価の費用は、高校も大学も負担する義務はありません。州の職業リハビリテーション機関の対象なら、無料で評価を受けられる場合があります。書類が完全でなくても始められる支援室もあり、Oregonは書類を推奨しつつ必須とは限らないとし、書類を集める間、1学期分の暫定的な配慮を設けることがあります。
  4. 支援室と面談する。診断名だけでなく、困っていることを具体的に伝えましょう。聞きながら書けない、書くのが遅いまたは痛い、聞き取れない言葉がある、などです。大学は希望どおりの配慮を提供することも、効果のある別の方法を提示することもあります。
  5. レターを毎学期、各教員に渡し、スライドやノートをいつ、どう受け取るかを決める。
  6. 録音やツールの同意書があれば、使う前に署名する。最初の週に、ノートが届いているか、使えるかを確認しましょう。
  7. うまくいかなければ、すぐに伝える。授業が終わってからでは遅い場合がある、と米国教育省は注意しています。解決しなければ、大学のSection 504またはADAのコーディネーターに相談するか、学内の苦情手続きを使うか、Office for Civil Rightsに申し立てができます。

支援室に送れるメッセージの例

件名:ノートテイクの配慮の申請([学期])。ご担当者様、[学部・学年]の[氏名]です(学籍番号[番号])。[障害・症状]のため、講義中に[聞きながら書くこと/速く書くこと/すべての言葉を聞き取ること]が難しい状況です。今学期の講義科目について、ノートテイクの配慮を申請したく、たとえば[学生ノートテイカー/授業前のスライド/録音の許可/承認された文字起こしツール]を希望します。[IEPまたは504プラン/…による評価]を提出できます。ほかに必要なものと、面談可能な日時を教えてください。よろしくお願いいたします。[氏名]

学生ノートテイカーの一般的な流れ

学生ノートテイカーは、授業後に自分のノートを共有してくれる同じ授業の学生です。支援室か教員が探し、ボランティア募集の告知ではあなたのプライバシーを守るべきだと、Appalachian Stateは教員に伝えています。University of Kansasでは、ノートはボランティアの学生、ティーチング・アシスタント、または授業前の教員自身のノートから届きます。Kent Stateでは、学生が見つからない場合、支援室が学生アルバイトを雇い、授業に出てノートを取ってもらいます。

  • ノートはタイプした文書、写真、手書きのコピーのいずれかで届きます。
  • 出席は必要です。Kansasは出席した回の授業についてだけノートを渡します。
  • 自分でもノートを取り続けましょう。他人のノートは穴を埋めるもので、自分のノートの代わりではありません。
  • ノートが届かない、使いにくいときは、試験の週ではなく最初の週に支援室へ伝えましょう。

テクノロジーを先に使う支援室も出てきています。Kent Stateは主に有料のプロのノートテイクサービスを使っています。講義を録音してアップロードすると48時間以内にノートが届き、ログインは学生負担なしで提供されます。OregonのAccessible Education Centerは、録音、Livescribeのペン、Glean、JamWorksに加えて、スライドや学生ノートを挙げています。

録音同意書:何に署名するのか

録音の許可は最も一般的な配慮の一つで、Section 504の規則そのものが、教室での録音機の禁止のように、障害のある学生の参加を制限する規則を大学が課すことを禁じています(34 CFR 104.44)。配慮なしで録音してよいかは別の問題で、こちらで扱っています。

配慮が認められても、まず同意書に署名するのが普通です。UMBC(University of Maryland, Baltimore County)の「Agreement for Recording of Lectures」が典型的な例です。署名すると、次のことに同意します。

  • 録音は自分の学習のためだけに使い、ほかの目的には使わない。
  • 録音機器は自分で用意し、操作する。
  • 録音を誰とも共有せず、それで利益を得ない。
  • 教員の明示的な書面の同意なしに、公開、投稿、引用をしない。
  • 個人的な話題や自己開示の間は、教員が録音を止められることを受け入れる。
  • 学期の終わりに録音を削除する。

違反すると、その授業で録音する許可を失うことがあります。この同意書は録音の文字起こしにも及びます。オンラインで署名するOregonの同意書は、録音と文字起こしを同じように扱い、学生が個人的な情報を話すときは録音を止めること、話し手の書面の同意なしに引用しないことを求め、懲戒手続きと著作権上の責任についても警告しています。

ADHDとノートテイクの配慮

申請はできますが、診断名だけでは決まりません。Section 504では、状態が主要な生活活動を大きく制限するかどうかが問われ、2008年に議会が加えた例には読むこと、集中すること、考えることが含まれる、と米国教育省は説明しています。イングランドでは、DSAの対象者のページがADHDを特異的学習困難の例に挙げています。判断するのは障害学生支援室です。

配慮と組み合わせやすい学習習慣(実用的なヒントで、医学的な助言ではありません):

  • 聞きながら書く負担を減らす形を頼む。授業前のスライド、学生ノート、文字起こし付きの録音などです。
  • 講義の前にスライドを入手して書き込む。写すのではなく、考えを足していけます。
  • すべての授業で同じページの型を使う(コーネル式ノートなど)。講義の途中で形式を迷わずにすみます。
  • 話を見失ったら、時刻と「?」を書いて先へ進む。後で録音やノートから穴を埋めます。
  • 24時間以内に見直す。OregonのAccessible Education Centerは、録音とノートを見直すのに最適なタイミングだとしています。
  • ノートを取るノートPCの通知を切る。

IEPや504プランでのノートテイクの配慮

大学より前は、同じ支援がIEPや504プランに書かれます。よくある書き方:

  • 教員のノートやスライドのコピー(授業の前または後)
  • ガイド付きノート:生徒が空欄を埋めるアウトライン
  • ほかの生徒のノート
  • 録音機器の使用
  • 音声入力などの支援ソフト

誰が、いつ、どの形で提供するかを書き込みましょう。詳細のない「ノートのコピー」は、後で解釈が分かれがちです。教員は生徒の504プランを実施しなければならず、怠った学区はSection 504に違反しうる、と米国教育省は述べています。

米国以外:イングランドのDisabled Students' Allowance

イングランドに住み、障害が学業に影響している場合(ディスレクシアやADHDなどの特異的学習困難、メンタルヘルスの不調、長期の疾患など)、Disabled Students' Allowance(DSA)を申請できます。専門機器、British Sign Language(英国手話)の通訳や専門のノートテイカーといった医療以外の支援者、障害のため公共交通機関を使えない場合のタクシー、その他の学習支援に使え、上限は年27,783ポンドです。返済は不要で、世帯収入ではなく必要に応じて決まります。

  • 証明が必要です。特異的学習困難なら、practitioner psychologist(登録心理士)または相応の資格をもつ専門教員による診断評価です。Student Finance EnglandのTuition Fee LoanとMaintenance Loanの両方の対象であることも条件です。
  • 学生ローンのアカウントから申請します。DSAだけが必要な場合、パートタイムの学生、大学院生はDSA1フォームを使います。2027年1月1日以降に始まるコースは、Lifelong Learning Entitlementを通じて申請します。
  • その後、ニーズ評価(needs assessment)があります。試験ではない、くだけた面談です。それより前に機器を買わないでください。払い戻されません。
  • Student Loans Companyは4週間以内に結果を知らせ、支援の準備には最大14週間かかることがあります。コース開始前のできるだけ早い時期に申請しましょう。

このガイドで読んだGOV.UKのページは、イングランドに住む学生向けです。ほかの国や地域では、まず大学の障害学生支援室に相談しましょう。

支援室の承認があれば:Relineの使いどころ

Relineは私たちが作っているノートアプリなので、その点を踏まえて読んでください。一般向けのノートアプリで、障害学生支援のための製品ではありません。独自のソフトを提供する支援室もあります。配慮の一部として使う前に、支援室か教員に確認しましょう。承認と同意書が先です。

承認されたら:Mac、Windows、Linux(ベータ版)のデスクトップアプリ、またはChromeのウェブアプリが、教室でノートPCのマイクを録音し、教員が話すそばからリアルタイムで文字起こしします。60以上の言語に対応しています。オンライン授業では、デスクトップアプリがPCの音も録音します。Macでは、macOS 14.2以降は音声のみの許可、macOS 13から14.1は画面収録の許可を使い、13より前はマイクだけが録音されます。Chromeでは、ブラウザーのタブで流れる講義なら、そのタブを音声付きで共有します。あとから文字起こしの各行に再生ボタンがあるので、1時間全部ではなく一つの説明だけを聞き直せます。チャットで質問すると、文字起こしの行をタイムスタンプ付きで示して答えます。授業の固有名詞や専門用語は、設定の「文字起こし」にある「個人の用語」に追加すると正しく表記されます。

支援室に正直に説明できるよう、制限も書いておきます。

  • モバイルアプリはありません。教室にノートPCが必要で、前のほうの席がおすすめです。
  • Freeプランは文字起こし10時間と、1ノートあたり最大1時間の録音です。90分の講義は1つのFreeノートに収まらず、1学期分の講義は10時間を超えます。有料プランでは両方の制限がなくなります。
  • リアルタイムのみです。ファイルのアップロードはないので、ほかのアプリで先に録音したファイルは取り込めません。
  • ノートPCのマイク1つでは、すべての行が「自分」になります。ベータ版の「共有マイク」は聞こえた声に番号を振り、名前はあなたが付けます。
  • 音声と文字起こしだけで、動画やスライドは含みません。
  • 録音はノートPC上で行いますが、文字起こし、AI機能、保存はクラウドで行います。

同意書が削除を求める時期が来たら、その授業のノートを削除しましょう。ノートをゴミ箱に移してから完全に削除すると、録音も一緒に消えます。

関連ガイド

出典

  • U.S. Department of Education, Office for Civil Rights, "Students with Disabilities Preparing for Postsecondary Education: Know Your Rights and Responsibilities": ed.gov
  • U.S. Department of Education, Office for Civil Rights, "The Civil Rights of Students With Hidden Disabilities and Section 504": ed.gov
  • U.S. Department of Education, "Frequently Asked Questions: Section 504 Free Appropriate Public Education (FAPE)": ed.gov
  • IDEA regulations, 34 CFR 300.320, "Definition of individualized education program": ecfr.gov
  • Section 504 regulations, 34 CFR 104.44, "Academic adjustments": ecfr.gov
  • GOV.UK, "Disabled Students' Allowance", "Eligibility" and "How to apply": gov.uk
  • University of Oregon Accessible Education Center, "Notetaking Supports", "Registration Process & What to Expect" and "Recording Lectures for Technology-Assisted Notetaking": aec.uoregon.edu
  • Appalachian State University, Office of Access and Opportunity, "Note-Taking Provisions": ao.appstate.edu
  • Kent State University Student Accessibility Services, "Note-Taking Assistance": kent.edu
  • University of Kansas Student Access Center, "Note-Taking Accommodations": access.ku.edu
  • University of Maryland, Baltimore County (UMBC), "Agreement for Recording of Lectures": sds.umbc.edu
よくある質問

よくあるご質問

ノートテイクの配慮とは何ですか?
障害のためにノートを取りにくい学生への支援です。学生ノートテイカー、教員のスライドやノート、講義の録音の許可、承認された支援ソフト、授業中のノートPCなどがあります。米国の大学では障害学生支援室が認め、高校まではIEPや504プランに書かれます。
大学でノートテイカーをつけてもらうには?
できるだけ早く大学の障害学生支援室に連絡し、求められた書類を出し、面談で配慮を決めます。その後、毎学期レターを各教員に渡し、ノートが届かなくなったらすぐに支援室へ伝えましょう。
IEPや504プランは大学に引き継がれますか?
いいえ。米国教育省によると、IEPの規定は大学には適用されず、IEPや504プランだけでは通常、十分な証明になりません。それでも持参しましょう。効果のあった支援を支援室に示せます。
ADHDでもノートテイクの配慮を受けられますか?
申請はできます。Section 504で問われるのは、集中や読むことなど主要な生活活動を大きく制限するかどうかで、診断名だけではありません。判断するのは支援室です。イングランドのDSAのページは、ADHDを特異的学習困難の例に挙げています。
それでも授業に出て、自分でノートを取る必要がありますか?
多くの場合、必要です。Kansasは出席した回のノートだけを渡し、OregonとAppalachian Stateは支援を自分のノートの補助と位置づけ、代わりではないとしています。
AIの文字起こしアプリを配慮として使えますか?
支援室か教員の承認があれば使えます。UMBCやOregonのような録音同意書は文字起こしにも及ぶので、どのアプリを使い、音声とテキストをどこに保存するかを伝えましょう。Relineはクラウドでリアルタイムに文字起こしし、各行に再生ボタンがあります。
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